No.第1話


レスト:レスト・アルデッド。セリフ量多。叫び多数

管理課:

            

アーベル:アーベル・サルマン。

ティン:ティン・テイナーベック

  

ユーフィ:ユーフィ・レバンノ。セリフ量中

             

レミー:レミー・バルケッタ

指令者

 

レイトン:レイトン・コナー

 

ルドルフ:ルドルフ・バイコ

 :              

 :              

 :         『ファースト・ブラッド』     

 :              

 :         夜のビル街。人影のない奥にて

 : 

レスト:よっとォ!!ハッハァァア!!

 

ティン:いつまで追いかけてくるつもりなんだ……!?

 

レスト:ほーらほらっ!グダグダ言ってねぇでさっさと逃げねぇととっ捕まえちまうぞ!!ヒャッハァァァッ!!

 

 :        右手を切り落とされる

 

ティン:ガァァァァァァァアアッ!?

 

レスト:あーぁ…いつまでもチンタラしてっからつまんねぇモン落としちまったじゃねぇかァ……

 

ティン:……グアッ……アァァァアアァァア……!!手がっ…!!俺の手がァァア…!!

 

レスト:おぉい、良いのかァ?こんぐらいでへばってるようじゃ、さっさと殺っちまうぞォ?

 

ティン:…………っ……なんなんだ……!一体、なんだってこんな目にっ……!!クソォッ……!!はぁ…………はぁ…………はぁ!!

 

 :         男が立ち上がり逃げ出す

 

 

ティン:……はぁ……はぁ……はぁ……っ……!!………嘘だっ…………いき止まり………!?

 

レスト:ケッ、遊びはココで終ェか。

 

 :         建物屋上から飛び降りてくる

 

ティン:……っ……!!お、お前っ……!俺を殺す気かっ!?

 

レスト:おうよ。いつかは殺すさァ。みすみす逃しゃしねェ

 

ティン:…………じゃあ……!なんで逃がそうと……!!

 

レスト:あァ?つまんねぇこと聞くんじゃねぇよ。決まってんだろ?楽しむ為さァ

 

ティン:…………たの…………しむ…………!?

 

レスト:オメェとダラダラ追いかけっこしてんのも、トドメ刺さねぇのもタダの余興だァ

レスト:簡単に殺っちまったらつんねぇだろ?なァ?だから俺はなァ、いつもオメェらターゲットとこうやって遊んでんだ

 

 :         鎌を地面に引きずりガリガリ音を鳴らしながら男に近づく

 

ティン:……ターゲット……!?……どうゆう意味だ……!?

 

レスト:説明がかったりぃなァ。No.(ナンバーズ)。そう聞きゃ分かるハズだァ

 

ティン:…………ナンバーズ……!!お前があの……殺し屋だって言うのかっ……!?

 

レスト:理解の悪ぃイヌだなぁァァァアッ!!

 

 :         両脚を切り落とす

 

ティン:……アァァァアアァァア……!!

      

レスト:この瞬間がやっぱりたまんねェなァア!!ヒャハハハハハハァァア!!

 

ティン:……狂ってるっ……狂ってる……!!お前には……血も………!…涙も、無いのかっ……!!

 

レスト:ァ?涙なんてもんはねぇよ……だけど、血ならあるぜェ?

レスト:あぁ!煮え滾るさァ!!オモチャをめちゃくちゃにするのは楽しいぜェ!?これ程楽しい事は無ェエエ!!

 

 :         鎌を男に突き刺す

 

ティン:……ガハァッ……!?

 

レスト:………だけどよ、もう遊び用が無ェただの肉にゃ用無しだァ

 

 :         鎌を刺した身体から抜き取る

 

レスト:ケッ、今回もタダの追いかけっこで大して面白みも無ェ。

 

レミー:全く、君と言う人は相変わらずだねぇ。

 

レスト:あァ?

 

レミー:こんなに散らかして、そこら中血まみれで……どうやったらこんなに汚せるのか不思議で仕方ないよ

 

レスト:んだよ、文句あんのかァ?あァ?

 

レミー:あぁ、当たり前だ。こんなに散らかした後処理を、一体誰がすると思ってるんだい?

 

レスト:別にテメェがやるわけじゃねぇんだから構わねぇだろうがっ

 

レミー:君はあまりにも自分勝手にやり過ぎだ。もっと後先の事を考えた方がいい。

 

レスト:俺の好きな様にやる。テメェに文句言われる筋合いなんぞねぇぞ

 

レミー:はぁ……これだから…頭の緩い奴は……。君のやり方は、実に美しくない

 

レスト:あァ?テメェの美学なんか知るかっつの!テメェのやり方はとにかく気に食わねェ!反吐が出んだよォ!

 

レミー:…………ほう?君は、僕の芸術作品(アート)を侮辱するって言うのかい……?

 

レスト:お?なんだ殺るか?あぁ?

 

ユーフィ:そこまでにしろ。貴様ら

 

レスト:あぁ?

 

ユーフィ:いつまでやっているつもりだ。目標を達成したなら早急にココから去れ。

 

レスト:チッ……テメェかよ。へいへい。テメェが来たんじゃ暴れると面倒事になるからなァ……

レスト:……だけどよ、言っとくがァ……喧嘩を売ってきたのはイケすかねぇソイツからだぞ(殺気を飛ばす)

 

ユーフィ:…………。

 

レスト:ケッ……つっまんね……

 : 

 :         レストが去っていく

 : 

レミー:ふぅ……。助かりましたよ。ファースト。彼に絡まれた時はどうなる事かと……

 

ユーフィ:貴様もだ

 

レミー:……………。

 

ユーフィ:貴様も言動や行動に気をつけろ。上が貴様を組織の排除対象だと定めれば、私は迷い無く貴様を斬る

 

レミー:………………あははは!無愛想ですね!ですが、流石はファースト!そこまで言われては僕もおかしな行動は取れませんねぇ…

レミー:なんせ、アナタに目をつけられては、いつこの命が狙われてしまうか分かりませんから

 

ユーフィ:……いつ狙われているか分からない?貴様は誤認している。レコードV(ファイブ)

ユーフィ:私の眼は、いつでも貴様らを見ている

 

 :          ユーフィが眼の色を変える

 

レミー:おぉ、恐ろしい……。では、これ以上無駄な発言をする前に、僕は退散しますかね。それでは

 

 :          レミーが歩き出す

 

レミー:……僕を常に監視しているだと……?……鷹の目……。気に食わないな……(ボソッと)

 :              

 :           間を開ける

 :              

ユーフィ:……コチラ、レコードⅠ(ワン)。レコードIII(スリー)の任務完遂を確認しました

 

指令者:分かった。ファーストは標的の処理とその場の跡片付けを。迅速な対応を頼んだぞ

 

ユーフィ:了解致しました

 

指令者:……奴の動きはどうだ?

 

ユーフィ:はい。今さっき、レコードVとの雑多を確認し、仲裁を致しましたが……

 

指令者:ほう……やはり、奴は相変わらず、か……

 

ユーフィ:…如何なさいましょう

 

指令者:……いや、まだ様子見で良い。お前の監視下にあると念押せば、今の所は放っておいても構わんだろう

指令者:ただし、もし何かを起こし、組織の邪魔になるようであれば……

 

ユーフィ:はい。即排除致します

 

指令者:よろしい。それでは、今後もよろしく頼むぞ

 :              

 :           間を開ける

 :           昼間のビル街

 :              

ルドルフ:あーあぁ……っあぁ(あくび)

ルドルフ:ったく……こんな朝っぱらからなんだっての。こちとら夜まで飲んでたってのによ……。あー……まだ酒が抜けないな

ルドルフ:、おっ……!?こんな所にパン屋か!美味そうな匂いだなぁ。少し寄ってみるか!

 

レイトン:あっ!ルドルフさん!!こんな所で何してるんですか!!

 

ルドルフ:ん?なんだお前か。なーに、今このパン屋からいい匂いするもんだから少し寄ろうかと……

 

レイトン:何言ってるんですかー!!局等から連絡入って来たんでしょう!?早く現場に来てくださいよ!!

 

ルドルフ:あっ!おい!?引っ張るなって!!

 

レイトン:こうでもしないと…!!ずっとダラダラしてて!いつになっても現場に来やしないじゃないですかァァア!!

 

ルドルフ:俺はまだ朝飯すら食ってないんだぞ!?おい!?

 

レイトン:そんな物、後にしてくださぁぁあい!!

 :              

 :           間を開ける

 :              

ルドルフ:はぁ……ったく。面倒くさいったらありゃしない……

 

レイトン:仕方ないですよ。普通の事件と違って、今回も異様な事件なんですから

 

ルドルフ:異様な事件…ねぇ……

 

レイトン:はい。今回も死体はありませんでした。周りに凶器らしきモノも見当たりません

 

ルドルフ:いつもと変わりないじゃないか

 

レイトン:えぇ。死体はないが、誰かが襲われた形跡がある。ですが、血痕もなく、手がかりが少ないため、誰が襲われたのか分かりません

 

ルドルフ:行方不明者なんぞいくらでも居るからな。その中から手がかり無しでソイツを割り当てろ、なんてのは無茶な話しだ

 

レイトン:……では、やはり……今回も……

 

ルドルフ:あぁ。No.(ナンバーズ)の仕業だろうな

 

レイトン:プロの殺し屋集団……ですか……

 

ルドルフ:一体誰が殺されたか、なぜ殺されたかの手がかりも掴ませず、俺達を惑わす殺し屋集団、No.

ルドルフ:…これ程厄介な奴らはいない

 

レイトン:でも……全ての痕跡を消す事なんて可能なんですか……?

 

ルドルフ:さぁな。何がどうやってやったらこんなキレイさっぱり無かった事に出来るかなんて、想像の域を超えてるさ。普通じゃ有り得ない話しだ

ルドルフ:だが、これまでは消せない

 

レイトン:……コレは?

 

ルドルフ:何か鋭利なモノで地面を引きづった跡だ。それも出来方的にはつい最近出来た跡。コイツを仕留めた奴が鋭利な武器を使った事はまず確かだろう

 

レイトン:……でも……それだけじゃあなんの手がかりにも……

 

ルドルフ:あぁ、もちろんだ。こんなモノじゃ何の役にも立ちはしない。だが、こういった少しの不自然さに気づかなきゃ、俺達の捜査は1歩も進展しやしない

 

レイトン:……そう……ですよね…。すみません

 

 :           ルドルフがタバコを胸ポケットから取り出し、火をつけ始める

 

ルドルフ:スゥー……はぁ……。(タバコ吸う)

ルドルフ:まぁ、もっとも……近づき過ぎも要注意だがな

 

レイトン:え……?どうゆうことですか

 

ルドルフ:奴らは殺しのプロ。俺達の動向にも敏感だ。個人的に接触したり、近づき過ぎれば、逆に奴らの標的にすらなりかねない

 

レイトン:……じゃあ……僕達、踏んだり蹴ったりじゃないですかっ……

 

ルドルフ:仕方ない。俺達はそれに対抗出来る手段を持ち合わせていないんだ

 

 :          ルドルフが現場から離れ出す

 

レイトン:あっ!ルドルフさん!!一体どこに……!

 

ルドルフ:ちょっとそこらに聞き込みさ。なーに、サボろうってワケじゃないさ

 

レイトン:あっ……!……はぁ……。

 

 :          現場に目をやる

 

レイトン:プロの殺し屋……No.、……か…

 :              

 :         

 :              

ユーフィ:はい。目標の処理は抜かりがないようにに終わらせています。それでは

 

レスト:おーう、ユーフィ!

 

ユーフィ:……はぁ……なんですか…。この場所ではあまり騒がないようにお願いしたい

 

レスト:どうやら今日は新入りが来るって話しじゃねぇか!

 

ユーフィ:……その話しをどこで……

 

レスト:あの無愛想な兎がそう言ってたぜエ?

 

ユーフィ:…シルビーですか……。またアナタは彼女にうるさく付きまとったのですか?

 

レスト:いいじゃねぇか!アイツの遊び相手になってやったんだからよォ!

 

ユーフィ:嘘をつかないでください。彼女はアナタの事を酷く鬱陶しく思っている。アナタが無理を言って付きまとっているんでしょう

 

レスト:はぁあ?あのガキィ、そんな事言ってやがるのかァ!?俺には口聞かねぇクセに!!

 

ユーフィ:それはアナタと話しをしたくないんですよ。……アナタはもう少し、理解力と考察力を補うよう努力してください……

 

レスト:俺は俺のやり方で生きる。他人のあれこれに左右されるつもりはねぇ

レスト:……例え、この組織相手だろうとなァ……

 

ユーフィ:………口は災いの元と言う言葉、覚えておいた方が良い。貴様はこの組織でただただ生かされていると言う事を忘れてはならない

 

レスト:ケッ……!ちょっとばかしおちょくっただけじゃねぇかよ。そんなムキになんなよォ

 

ユーフィ:………。

 

レスト:そんな事よりもだ。さっきの話しに戻るがよ、空席のフォースに新しい奴が入ってくるんだってなァ?

 

ユーフィ:……その通りだ

 

レスト:一体どんな奴だァ?

 

ユーフィ:貴様が知ることでは無い。それにどっち道、後々出会う事になるだろう

 

レスト:それまで待ってられっかよ!

 

ユーフィ:おい、どこに行くつもりだ

 

レスト:どうせ新入りが来てるんだろォ?ソイツをどんな奴か見定めてくるだけだァ

 

ユーフィ:……余計なマネはするなよ

 

レスト:わぁってるって

 

ユーフィ:………。

 :              

 :           ユーフィの後ろにスっと人影が現れる

 :              

管理課:如何いたしましょう……

 

ユーフィ:……奴を見張っておけ。念には念をだ

 

管理課:……了解いたしました

 

ユーフィ:……本当にアナタには困ったものだ。

 :              

 :          間を開ける

 :              

レスト:よぉ!

 

アーベル:………。(無音)

 

レスト:おい!!

 

アーベル:…………。(無音)

 

レスト:チッ……そうかよ。お前がそう来るならっ!!

 

 :          鎌を振り下ろし、アーベルがとっさに避ける

 

アーベル:………!!

 

レスト:こっちもそれ相応のやり方で行くぜぇえ!!

 

 :          レストの振りをかわして間を取る

 

アーベル:…………っ……。なんのつもりだ……!

 

レスト:それはこっちのセリフだァ!テメェだろ?噂の新人っつーのはよぉ

 

アーベル:だったらなんだ

 

レスト:…いけ好かねぇ反応だ。まぁ、いい

レスト:元々居座ってたフォースのオッサンを、テメェは一体どうやって蹴落としたんだァ?

 

アーベル:……何の話しだ

 

レスト:とぼけんじゃねぇよ。テメェはあのオッサンの弟子だったんだろ?なら、今この場に居るのはアイツを殺したからじゃねぇのかよ

 

アーベル:それを知って何になる

 

レスト:あぁ?分かってねぇな……。テメェには口答えする権利はねぇぞ?新入りぃ

 

アーベル:……ハッ…。物言いがまるで不良の中学生のそれだな。先輩だ後輩だなんてふざけた事抜かして。

アーベル:ここは学校じゃないんだぞ?そんなに青春したいならさっさと学校へ行け

 

レスト:……ハッ……言うじゃねぇかよぉぉお!!

 

アーベル:……フンッ……!

 

 :          振り下げた鎌を避ける

 

レスト:テメェは俺より序列が下だろうがっ!良い気になってんじゃねぇぞ!!

 

アーベル:俺達の数字は単純な強さ序列じゃない。数字だけで優越感に浸ってるようなら、お前のその数字、削り取ってやろうか……?

 

レスト:ほぅ……いい度胸じゃねぇか!!殺れるもんならやってみなァァア!!

 

管理課:そこまでです

 

レスト:あぁ!?

 

管理課:レコードIII。アナタの行動は目に余るものがある。お慎みください

 

アーベル:……管理課…

 

レスト:ンだよ、邪魔しよってのかァ?

 

管理課:アナタは現状の理解をなさっていないようだ…

 

 :          レストの体を掴み動けなくさせる

 

レスト:……グッ……!!

 

アーベル:もう終わりだ

 

レスト:あぁ!?

 

アーベル:これ以上はやめておけ。無駄な事をすれば、命が危ういのはお互い様だ

 

レスト:クソっ…!んだこれよォ!!動けねぇぞ…!!

 

管理課:この場での揉め事は即刻処罰対象へとなりかねない。お気を付けて

 

アーベル:俺は元から揉め事を起こすつもりはなかったさ。突っかかってきたのはそっちだ

 

レスト:………おい、新入り。テメェ、名はなんだ

 

アーベル:…アーベル。アーベル・サルマン

 

レスト:名前、覚えたかんなァ

 

アーベル:勝手にしろ

 

レスト:……チッ……気に食わねぇな。

 

管理課:………。

 

レスト:…おい!もういいっつの!早く離せよ!

 

管理課:はい。

 

レスト:………たくっ…どんな怪力だよ…

 : 

 :          間を開ける

 : 

指令者:やぁ、君がアーベル・サルマンか

 

アーベル:……はい

 

指令者:君は今、この瞬間。正式にレコードIV(フォー)に在席した。君は自分の立場を理解し、その立場に見合った成果と行動をするように

 

アーベル:そんな事言う割に、自制を効かせられない暴れ馬がココには居るみたいですが?

 

指令者:あぁ、全くだ。私とて最近手を焼いている。だが、野放しにするつもりはない

指令者:いざとなれば、彼は廃棄する

 

アーベル:…………。

 

指令者:無駄話しはここまでにしよう。さて、君には早速仕事をこなして貰う。君がNo.(ナンバーズ)に相応しい存在か、しかと見極めさせてもらうよ。アーベル・サルマン