下僕男とドジな魔族娘 一話

鷹西郁人「たかにしいくと」

メリエル・イフ・ファーナー

 

 

:トラックのブレーキ音と激しい衝突音が響き渡る

 

郁人:〔イッテェェェエエ……!!クソ痛ぇ……!!〕

 

:目の前がかすむ。周りで騒ぎ声と悲鳴が聞こえる。

 

郁人:〔なんだ……?何が……〕

 

:遠くに自分の下半身だけの姿がある

 

郁人:〔……は!?オイオイ…なんで俺の下半身があんな所に…!?…………そうか……!俺……トラックにひかれて……〕

郁人:〔身体が半分無くなっても……しばらく生きてるって……本当なんだな……チクショー……超痛ぇじゃん……〕

 

:意識が遠のいていく

 

郁人:〔あーぁ……このまま死ぬのかぁ……せめてもっと美味いもの、最後に食っておくんだったなぁ……。あ、やべぇ…俺の大好きなオカズ本、ちゃんと処分しとくんだったわ……〕

郁人:〔……クソォ…こんな死に方……ねぇわ……〕

 

:かすむ先に1人の少女が見える

 

メリー:ずいぶんな死に方だな。ぷぷっ

 

郁人:〔誰だ……?〕

 

メリー:まだ死にたくないか?

 

郁人:〔…そうだなぁ……。できればまだ死にたくないかも…〕

 

メリー:なら、私に忠誠を示せ!

 

郁人:〔…はぁ……?〕

 

:突如異空間に飛ぶ

 

郁人:……っ!?

 

:真っ白な空間で周りを見渡す

 

郁人:なんだ……ここ……!?それに…身体が元に戻って……!!

 

メリー:ここはキサマの意識の中だ

 

郁人:……お前は……?

 

メリー:私はさっきキサマに声をかけた悪魔だ!

 

郁人:……………あく……ま…??

 

メリー:死にたくないと言ったな。ならば生き返らせる代わりに、私の下僕になれ!

 

郁人:…………あー……全く話しについていけないんだが……。なにコレ夢?

 

メリー:夢ではない!分からなければとりあえず忠誠を誓えばいい。後々分かる

 

郁人:忠誠って言ったって、何をすればいいんだよ?

 

:魔族が片脚を前に出す

 

メリー:私の脚を舐めろ!

 

郁人:……………………はぁぁああ!?

 

メリー:魔族との下僕契約は脚を舐める事で成立する。永遠の命を得る代わり、生涯キサマは私の下僕として生きていく。良いな?

 

郁人:いや良くねぇぇえよ!!

 

メリー:なんだと?

 

郁人:まず!なんで俺がお前みたいなガキンチョの下僕を一生やらなきゃならないんだ!!

 

メリー:…ガ…!ガキンチョ……!?ふざけるな!私は小宵(こよい)三千年の歳だ!!

 

郁人:んなもん知るかっ!見た目はどう見てもガキンチョだ!!

 

メリー:……グッ……!!まぁ、良い。つまりは…私との契約は結ばないと言うか?

 

郁人:当たり前だ!誰が知りもしないお前の脚なんか……

 

メリー:それすなわち、キサマはこのまま死にたいワケだな。

 

郁人:…………へ……?死……?

郁人:………………アァァァアア!!そうだったァァ!俺、今死んでるんじゃん!?

 

メリー:契約を結ばないなら別にキサマのような人間風情がそこら辺で死のうと私は構わぬ。苦しんで死ぬが良い。人間

 

:立ち去るように振り向き、歩き出す

 

郁人:なっ…………!

 

メリー:さらばだ

 

郁人:まままままま待て待て待て!!

 

メリー:……なんだ、人間

 

郁人:…………他に方法は、無いのか?

 

:魔族娘は目を細め、呆れる

 

メリー:はぁ。まだそんな事を言っているのか……キサマ。今、自分が死の境地をさ迷ってると言うのに覚悟がないのだな、全く…

 

郁人:だって……下僕とか扱い酷すぎるだろ……

 

メリー:何を言っている?私はこう見えて、魔族順列の中では上に立つ上位魔族。むしろそこら辺の低俗共は喜んで下僕を名乗り出る!

 

郁人:……今、自分でこう見えてとか言っちゃったよ……(ボソッと呟く)

 

メリー:クッ!!うるさいぞ!たかが人間!!

 

郁人:……まぁ、とりあえず…俺が死なないようにするには結局下僕に成り下がるしかないんだろう…?

 

メリー:うむ!そうゆう事だ!

 

郁人:……うーん……(魔族娘をじっと見つめる)

 

メリー:……な、なんだ……?

 

郁人:…………はぁ……。どうせならセクシーでスタイル抜群のお姉様の下僕が良かったけど…仕方ないよな

 

メリー:き!キサマ!さっきから無礼だぞ!?私はまだ成長期なだけだ!!

 

郁人:分かった分かった。もう諦めたから良いよ

 

メリー:いちいち腹ただしい人間だぁあ!下僕になったらとことんコキ使うからなっ!!

 

郁人:はいはい……さ、早く済ましちゃおうぜ?

 

メリー:……ふん…。良かろう。それじゃあ、キサマはココに……

 

:郁人の方に歩き出すとつまずく

 

メリー:キャッ!?

 

郁人:…………!!

 

:郁人が受け止める

 

郁人:大丈夫か!?

 

:と、同時に郁人がメリーの額にキスしてしまう

 

メリー:……なぁっ!!?

 

郁人:な…?

 

:いきなり光に包まれて眩しくなる

 

郁人:うぉっ!?なんだ…!?

 

:「朝の日差しが窓から差し込む」

 

郁人:……ハッ!?

 

:起き上がり、下半身を確認する

 

郁人:ハッ!ハッ…!!…………脚がある……!!生きてる!?俺!生きてるぅ!!

郁人:……はぁ……良かったぁ…。さっきのは単なる夢かぁあ……

 

メリー:………………夢ではないわっ…!

 

郁人:…………。

 

:郁人しばらく硬直

 

郁人:……さぁて、朝ごはんでも食うかぁ!

 

メリー:夢ではないわっ!!

 

郁人:……今日は良い天気だ!素晴らしい一日だな!こんな日は何も起きずに幸せに一日を過ごした……

 

:どこからかハリセンが飛んでくる

 

郁人:いっ!!?てぇぇええ!?

 

メリー:夢じゃないと言っているだろう!馬鹿者!!

 

郁人:お前!ハリセンなんかどっから持ち出してきた!?

 

メリー:私のこの魔族ポケットからは不思議な道具が出てくる!

 

郁人:お前ドラ〇もんか!?

 

メリー:そんな事よりもだ!!……キサマ…やってくれたな……

 

郁人:……何を…?

 

メリー:何をじゃない!契約は脚にしろと言ったはずだ!それを…!それを額なんぞにやりおって!!

 

郁人:待て。それについて異論がある

 

メリー:何……!?

 

郁人:まず、そっちが勝手に転んでぶつかって来たくせに、俺のせいになるのは間違っている

 

メリー:……うっ……!

 

郁人:次になぜ俺が目覚めたら自分の家にいる?いや、それだけならまだ良いだろう……。なぜお前もココにいる!!

 

メリー:言ったはずだ。キサマは私の下僕になるのだと。なら、私がここに居ても不思議ではない

 

郁人:だけどその契約とやらは失敗に終わったんだろ?

 

メリー:……そこだ…!そこなのだぁ!!

 

:地団駄を踏む

 

メリー:下僕契約は失敗した!!ただ失敗しただけなら良いだろう……なのに……なのに!!なぜ額などに契約をしたのだぁあ!!

 

郁人:脚じゃないと何か不都合でもあるのかよ?

 

メリー:不都合などと言うレベルではないぞ!馬鹿者!!あれは……あれは……!

 

郁人:……ん?あれは?

 

メリー:高貴な魔族である私に向かって……親愛などとなんたる無礼だ!

 

郁人:親愛?

 

メリー:そうだ!本来なら私の下僕になるはずだったキサマは、私に親愛を意味する契約をし、キサマは私を……あ、あ……愛してるなど示しおって!!

 

郁人:いやいや待てよ!親愛ってそうゆう意味じゃないだろ!?

 

メリー:私達の様な上位魔族に親愛を示せるのは家族や愛する者ぐらい…普通では有り得ない事だ…。つまり!!

 

:郁人に向けて仁王立ちで指を指す

 

メリー:キサマは私の恋人なる者で!将来を約束したワケだ!!

 

郁人:はぁぁああ!?色々無理があるぞ!!

 

メリー:私とて認めたくはない……!だが……これが契約と言うもの……。取り消すことも出来ぬ

 

郁人:……もし契約がやり直せたとしても、どっち道下僕に成り下がり。このままでもこんなロリコン幼女の相手をしなきゃならない……。もはやどっちもどっちか……

 

メリー:キサマ!聞こえているぞ馬鹿者!!私は長年生きてきた上位魔族だ!キサマより大人の知識豊富だぞ!!

 

郁人:ほぅ……なら、どんな自慢な知識があるか聞こうじゃないかぁ?

 

メリー:うっ……!た……例えば……子作り方法……とか……(モジモジしだす)

 

郁人:……へぇ……?(冷たい眼差し)

 

メリー:愛する者同士の……その……き……キスで子供が出来てしまうのだろう!!だから口付けはとても大切なモノだと聞いた!!

 

郁人:………………こいつ…………マジかよ…。

 

メリー:……なんだ……その目は……

 

郁人:…………お前…可哀想なヤツだな

 

メリー:…グッ…!!なんなのだっ!!下僕のくせになぜか私をバカにしたな!?下僕のくせに…!下僕のくせにぃぃい!!

 

郁人:下僕契約は失敗したんだろ?下僕じゃないじゃん

 

メリー:そんなもの知らぬ!キサマなんぞになぜ私の将来を誓わねばならぬのだ!キサマは下僕だ下僕!!

 

郁人:無茶苦茶だな……。まあ、いっか。どっちにしろ俺が生きてくのには、こうゆう方法しかないんだろ

 

メリー:案外飲み込みが早いのだな?

 

郁人:どうせ死ぬはずだったんだ。生きてるだけマシってモンだろ

 

メリー:良し!ならキサマはこれから私の下僕だ!任命した!!

 

郁人:はいはい…。で、名前はなんて言うんだ?

 

メリー:私の名はメリエル・イフ・ファーナーと言う。だが、下僕のキサマには主(あるじ)様と呼ぶ権利を与えよう!

 

郁人:……ガキンチョ

 

メリー:ガキンチョではなぁあい!!

 

郁人:名前長くてめんどくさいし、メリーで良いか?

 

メリー:馴れ馴れしいぞ!下僕のくせに!

 

郁人:…はぁ…うるさいヤツだな。お前、友達居ないだろ?

 

メリー:……なぁっ!?

 

郁人:うるさいし、上から目線だし、嫌われやすいタイプなんじゃないか?

 

メリー:…………私は……私はぁ……

 

:メリーが目をうるうるさせる

 

郁人:……は…!?

 

メリー:…………私だって本当は……友達の一人や二人……居るはずなのだぁ…………!

 

:メリーが泣き崩れる

 

郁人:……あ、いや…冗談のつもりだったんだけど……

 

メリー:…………なぜ……なぜ私をみな避けるのだぁぁあ……!……うぅ……うぇぇえん!!

 

:しばらく泣き続ける

 

郁人:……だぁぁあ、もう……。分かった分かった!俺が居るだろ、泣くな!

 

メリー:…………本当か…………?

 

郁人:あぁ。俺はお前の下僕なんだろ?

 

メリー:そうだっ!!私はもう一人じゃない!!下僕を従える立派な上位魔族だ!!ふっはっはっは!!

 

郁人:……なんて単純なヤツだよ…。やっぱりしばらく泣かせておけば良かった…。

 

 

郁人:こうして俺と魔族娘との奇妙な生活が始まる

 

 

郁人:メリーは地上に来て間もなく、まだ何も知らない。そのためとりあえず外を案内しろとうるさいので仕方なく俺達は外に出ることにした。……のだが……

 

:街中を歩く二人への視線が多く視線が痛い

 

郁人:……うーーん…(唸る)

 

メリー:ふんっふふんっふーん♪ふんっふふんっふーん♪

 

郁人:…………おい

 

メリー:ん?なんだ?下僕

 

郁人:……どうにかならないのか…?それ……

 

メリー:それとは?

 

郁人:その服装だよ!さっきから周りからの視線が痛いんだよ!!

 

メリー:何か問題あるのか?

 

郁人:お前は周りをよく見ろ!そんなゴスロリチックな服に翼と尻尾生やしたコスプレ幼女いるか!?居ないだろ!!

 

メリー:コレは私の一族の正装だぞ!よく分からぬがバカにしたのは分かるぞキサマ!

 

郁人:あぁ、その通りさ。お前の格好は有り得ない!今すぐ着替えろ!

 

メリー:ぬぬっ!愚弄(ぐろう)するな馬鹿者!

 

郁人:あのなぁ…ここはお前が住んでた場所じゃないんだぞ!?地上に来たなら地上に似合った服を着るべきだ!

 

メリー:……うっ……。ふむ、そう言われたら確かにそうかも知れぬな…。

 

郁人:…替えはないのかぁ?

 

メリー:ある訳がなかろう

 

郁人:じゃあ服は俺が買ってやるから、せめてもっと違う服を着てくれ……

 

メリー:ほぅ、キサマ、優しいのだな…。良し!そこまで下僕に言われたなら仕方あるまい!行くぞ下僕!

 

郁人:……はぁ……。単純なヤツで良かった……。これで何とかなるな

 

:服屋に入り郁人が女性の品定めをしている

 

郁人:〔……とは言ったものの……〕

 

メリー:…………なんだ…!…この服の量は……!ここは何なのだ……!?

 

郁人:この年頃の女の子って、一体どんな服着るんだ……?

 

メリー:おい下僕

 

郁人:あ、いや…コイツにそんな事考えたら歳の概念なんて通用しないか。人間じゃないし

 

メリー:おい下僕!

 

郁人:とりあえず展示されてるような物でいいから無難な物を着させよう

 

メリー:聞いてるのか!下僕!!

 

郁人:…なんだよ!?さっきからうるさいなぁ!

 

メリー:これはなんだ!!

 

:メリーはセクシーランジェリーを高らかにかかげる

 

郁人:おまっ!?そんなのどこから持ってきたんだよ!?(騒がないように静かに)

 

メリー:こんなスケスケで防御力も無い物はいつ付けるのだ?

 

郁人:これは大人が身に付ける物なんだからそんなのガキンチョが知らなくていいんだよ!!(騒がないように静かに)

 

メリー:私はガキンチョではない!私とてこんなスケスケの一枚や二枚……

 

:よくよくセクシーランジェリーをメリーが見返し、着た自分を想像する

 

メリー:……うっ……ううっ……!下僕はハレンチだぁ!!

 

郁人:はぁ!?馬鹿だろ!こんな所でそんな事大きな声で……

 

:よく見たら周りから痛い視線が飛び交う

 

郁人:し…………失礼しましたァァア!!

 

メリー:おい!?下僕!?引っ張るなァァア!?

 

:メリーを引きずりそそくさと店を出る

 

郁人:はぁ…はぁ……。お前のせいで散々な目にあったぞ……!

 

メリー:私は別に何も悪いことはしていないぞ!

 

郁人:……コイツ……!……はぁ…………結局服買わずに出てきちゃったなぁ……

 

メリー:…………。

 

:メリーが隣の建物を食いるように見つめる

 

郁人:……ん?どうしたメリー

 

:同じように郁人もメリーが見つめている物を見る

 

郁人:なんか気になる物でもあったか?

 

メリー:…あれ……可愛い……。

 

:見ていたのは展示されてる白いワンピースに後ろ襟に赤い小さなリボンが着いた服

 

郁人:あれが、良いのか?

 

メリー:え…?あぁ、いや……

 

郁人:……買いに行くか

 

メリー:………良いのか?

 

郁人:その格好のまま歩かれるより断然良いだろう

 

メリー:そ、そうか…!

 

:二人は隣の服屋に入る

 

郁人:この服か

 

メリー:う、うむ…

 

郁人:とりあえず着てみろよ

 

メリー:ぬ!?私がか…!?

 

郁人:他に誰が着るって言うんだよ(苦笑いしながら)

 

メリー:それも、そうか…

 

郁人:ほら、あそこに入って、カーテン閉めて着替えろ

 

メリー:……ココに入って、着替えれば良いのか…?

 

郁人:あぁ。着替え終わったらカーテン開けてくれ

 

メリー:……わ、分かった。

 

:メリーが試着室に入る

:郁人が近くの椅子に腰掛ける

 

郁人:ふぅ…。ずいぶんと奇抜なファッションしてるからもっと変わった服を選ぶと思ってたのに、意外なチョイスだな…。

 

:郁人が上を見上げる

 

郁人:…これから俺、どうなっちゃうんだ…?

 

 

メリー:…………き、着替えたぞ…。

 

郁人:お?見せてくれ

 

:恐る恐るメリーがカーテンを少し開け顔だけ覗かせる

 

メリー:………………。

 

郁人:どうした?

 

メリー:…………なんだか、いつもこんな服を着ないから恥ずかしいな……

 

郁人:さっきまでの調子はどうしたんだよ

 

メリー:…う、うるさいぞ…!下僕

 

郁人:調子狂うなぁ。早く見せてくれよ

 

メリー:…うむ…

 

:メリーがゆっくりカーテンを開ける

 

メリー:……ど……どうだ……?

 

郁人:おぉ!似合ってるじゃん!

 

メリー:……ほ、本当か…?

 

郁人:本当だ!思ってたより様になってる

 

メリー:……そ……そうか……。

 

郁人:これにしよう。さぁ、買うぞ

 

メリー:……下僕がこれで良いなら……。

 

:ワンピースが展示されてる場所にある靴を見る

 

郁人:その服を買うなら、靴はあの靴がいいんじゃないか?

 

メリー:靴?

 

郁人:どうせ靴も他に持ってないんだろ?

 

メリー:う、うむ…

 

郁人:じゃあ、合わせて買っちゃうか

 

メリー:……下僕に任せよう…(もじもじする)

 

郁人:〔なんやかんやあったが俺達は服を買って無事に落ち着いた。最初はどうなる事かと思っていたけど……案外何とかなるものだな〕

郁人:〔それにしても…〕

 

:るんるんに歩くメリーを後ろから見つめる

 

郁人:〔こうやってちゃんと見ると確かに悪くないんだよな。性格は難があるし、見た目は幼児体型だけど、顔は整ってるし。喋らなきゃ可愛いの部類に入るんだろうなぁ〕

 

メリー:ふんっふふんっふーん♪ふんっふふんっふーん♪

 

郁人:メリー

 

メリー:うむ、なんだぁ?

 

郁人:似合ってて可愛いぞ

 

メリー:……んなぁっ!?

 

郁人:〔って言えば、まぁ、あまり変な服を着ないだろう。どうせ単純だし〕

 

メリー:げ……下僕のくせに……!馬鹿者ぉお!!

 

:どこからかハリセンを出していきなり叩く

 

郁人:いってぇええ!?何でだよ!?

 

メリー:うるさいうるさいうるさいっ!!

 

郁人:〔俺とこのうるさい魔族娘との日常は…まだまだ続きそうだ〕