〇はは...ワリィ。でも目覚めたわ!
△怪我だけはしないようにね!真武は結構危なっかしいんだから
〇わぁってるよ!さ、移動してサッサと寝るぞ!
□な!?お前なぁ...!!
〇あははは!!
「俺達はずっと、こんな日々を過ごすのが当たり前だと思ってた」
「あの日、あの時までは...」
〇じゃぁなー
〇あぁぁ、疲れたぁぁ。よし、今日も俺よく頑張った。帰る前にゲーセンでも寄ってくかなぁ
〇...ん?
真武殴られ暗転
△ま...ぶ...!まな...ぶ!
〇...ぁ...?
△真武...!真武!起きて...!!
〇......ぁ......?なんだぁ...?
△真武!!
〇...あれ...。なんで美琴が俺の部屋に...
△しっかりして!真武!!
〇...てか、奈倉と亮太まで...!?なんで俺の部屋に居んだよ!?
□いつまで寝ぼけてるんだ!周りを良く見ろ!!
〇ぁ...?周りってなんだよ.......
〇....は...?なんだ、ココ...。一体どこだよ
△私達も分からないの...。気がついたらココに居て...
〇...っ...!頭が...!ガンガンする...!
〇......!!...そうだ...!あの時、いきなり誰かに殴られて...!!
□お前もか。つまり、ココに居る全員同じ手口って事か...
◎お目覚めか。ようやく皆、揃ったようだ
全員驚く
◎君達は酷く混乱している事だろう。だからそんな君達にも分かりやすく、端的に言おう
◎私が君達全員を誘拐した首謀者だ
△...何が...目的なの...!?
◎君達にはこれから、殺し合いをしてもらう。
全員驚く
□殺し合い...?何を言って...
◎この建物内で生き残りを目的に過ごしてもらう。必ずしも誰かを殺さなくてはならないわけではない。皆仲良く期限まで過ごす事も出来る
◎だが、その選択肢は誰も生き残る事は出来ない。期限が過ぎれば私自らが君達を殺す
◎それが嫌であれば、誰かを殺し、蹴落とす他無い。この中で...出る事が出来るのは、ただ一人だけだ
△さっきから何言ってるのよ...!冗談はやめて!!何かの撮影...?ドッキリ?こんなの笑えないわよ...!!
◎期限は五日間。期限の五日間が過ぎれば、天井にある通気口から窒息性の高い毒ガスを放出する。ココは窓も通気性もない全面鉄筋コンクリートの建物だ。万一の助かる保証もない
◎それぞれ分かれている通路。その先には個別の部屋が用意されている。どれも作りは同じだ。誰がどの部屋を使うかは自由に決めてくれて構わない
〇コイツ...!俺達の話しは無視かよ!!
◎私の話しを信じれないのなら、五日間待つ事だ。その先がどうなるかは、自分の目で確かめてみるといい
◎...もっとも、死んでは元も子もないが
◎定期的にまた連絡する。それではゲーム開始と行こう
〇おい!待てよ!!......クソッ!勝手な事抜かしやがって...!!
✕...私達...これからどうなっちゃうの...?
□...心配するな。奴が何を考えてるのかは分からないが、どうせすぐに警察が来る。それまで耐えればいいだけだ
✕......。
△どうにかして脱出出来ないかな...
□真武が起きる前にすでに辺りを確認したが、確かに奴の言う通りこの壁は鉄筋コンクリートで出来てるようだ
□窓らしきものも無いし、外の音は一切聞こえない。
△ココが何処なのかの検討もつかないね...
□手持ちの物はココに連れてこられた時に全て没収されたみたいだ。俺は何も持っていない
〇あぁ、確かにな。スマホも無いんじゃ連絡しようがねェ
□コッチからはな。だけどスマホにはGPS機能が付いてる
✕花梨の家は門限あってそうゆう事には少し厳しいから、お互いの位置が分かるアプリ入れてるよ!
〇マジか!
△なら、それを頼りに警察が来れば...!
□希望はまだある...!とりあえず、俺達が自分の力でもココから出られないか色々試してみよう
□それから俺達は、中央の部屋や各部屋を調べて見る事にした
□それぞれの部屋はどれも同じ作りだ。机、イス、ベッド、戸棚、小型ライト、トイレ
△食器が置いてあるって事は...料理は出るって事...?
□...多分。
〇悪趣味な作りだぜ。まるで囚人部屋だな
□中央の部屋はスピーカーと通気口。箱みたいのがあるな
△うーん。開きそうにもないわね。そもそもこの小ささじゃ私達の誰も通れないけど...
✕...あそこから出られない、かな...
△通気口?
✕うん
□高さは7m程あるだろう。自力であの場所に行くのは無理じゃないか?
〇肩車すれば行けないか?
△それ、誰が下になるのよ...
〇もちろん俺だ!
△三人を支えれるの?
〇......どうにかなる...!ほら、カカトの馬鹿力とか言うだろ!
△火事場の馬鹿力ね。...はぁ...。真武の場合は馬鹿力じゃなくて、ただ単なるおバカさんよ...
〇...なんだよ!お前らのその目は...!じゃあ、何か他に出る方法あんのかよ!
△...それは......分からないけど。
□焦るな...!俺達にはまだ時間がある。争い始めたら思う壷なんだぞ
△......。
〇...悪ぃ
□必ず脱出出来る。そのためには協力し合うんだ
□それからしばらく建物内の探索をした。壁が薄い所はないか。少しでも外の様子が確認出来る物は無いか。時間もろくに分からないこの場所では、とにかく脱出出来る何かにすがりつきたかった
◎時間は夕方に差し掛かった。君達に食事を与えよう。
一斉に驚く
◎中央部屋の取り出しBOXから各々取り出してくれ。食事は朝と夜の二回だ。
◎時間が全く分からない君達のために、五日間朝と夕方の切り替えの報せを出す。それを目安に生活をする事だ
◎夕方の食事を出した後、しばらく経ったら全部屋消灯する。それでは
〇あっ!おい!!...クソッ、また勝手に言いたい事言って切りやがった...!
□でもコレは分かった。奴は餓死させたいワケではないみたいだ
✕.........でも、花梨達を殺す気なんだよね...?
一斉に声を失う
□とりあえずは食おう。この先も生き抜くために...
□俺達は提供された食事をそれぞれの部屋に持っていき、各々食事を済ませる
□気分はまるで囚人で暗い気持ちだったのをより暗くさせた。今後どうなるのかの不安と...どうするべきかの悩みで寝つけず、気がつけば朝の時報が聞こえていた
◎おはよう。二日目の朝を迎えた。やはり二日目とあってまだ平和な時間を過ごせているようだ。朝食は取り出しBOXにある。それでは今日も頑張ってくれ
〇...あークソ...。朝から嫌な声で目覚めさせやがって...
△おはよ、真武
〇おう
✕.........。
△大丈夫?花梨
✕......ごめんね。上手く寝れなくて...
△......私もだよ。こんな状況じゃ...マトモに寝れないよね
□全員揃ったか
✕......これから、どうするの...?
しばらく無言
〇とりあえずメシ食うか。食わなきゃ頭も働かねぇだろ
✕......うん
△ねぇ、今度からご飯の時は机を真ん中に集めて皆で食べない?あの暗くて狭い部屋で一人で食ってると...なんだか息苦しくて...
□...確かにそうだな。いい提案だ。皆、机を移動させよう
✕...美琴ちゃん
△ん?どうしたの?
✕.........花梨達...これからどうなっちゃうんだろう
△...え...?
✕警察が来るって言ってたけど...それって期限までに来る保証って無いよね...
△......。
✕もし、警察が来ないまま...五日目になったら、どうなっちゃうのかな...。
△......それは...
✕美琴ちゃんは...!花梨を見捨てないよね...!?
△......っ...!?
✕ね...?
△......そんな事言うのやめようよ...。まるで私達...助からないみたいじゃない...
✕.........。
△大丈夫だよ!きっとなんとかなる!私がついてるから!
✕......うん
〇おーい、いつまでサボってるんだー?机は並べるからメシ出してくれ
△ごめんごめん!今行く!
△...花梨
✕......分かってる。ごめんね、美琴ちゃん
〇よっと。これでオーケーだな。朝飯朝飯〜♪
□偉く気分良いな
〇まぁ、ずっと頭抱えてても仕方ねぇしな。こうゆう時ぐらいは明るく行かねぇとよ!メシが不味くなる!
△真武のクセにたまにまともな事も言うのねー
〇な!?たまには要らねぇだろ!?一言余計だ!
□あぁ。俺も石崎の気持ちは分かるが真武の言う通りだ
〇お前まで言うかっ!?
△さ、準備も終わったし、食べよっ!
✕......。