拝啓、貴方様へ


拝啓

残暑がまだ残るこの頃ですが

 

貴方はいかがお過ごしでしょうか?

 

部屋に残るグラスは未だに捨てられません

ご飯はいつもの癖で作りすぎてしまうの

 

毎日食べるのが大変で

そんな私を見て

今もどこかで笑っているのでしょうか

 

このイスに

まだ貴方の温もりも...

影も見える気がして

 

ふと振り返れば

そこにはやっぱり貴方はいない

 

その度に寂しくなる...

 

けども悲しみ続けるのはやめました

 

いつまでも下を向いていたら

きっと貴方も悲しむよね...

 

返事は来ない

それでもせめてもの思いを

 

思い出と共に

貴方へ綴(つづ)ります

 

変わらず私は

貴方を想い今日も過ごしています

 

                                           愛する妻より