最後の夏祭り3


 

○龍原 修二(たつはら しゅうじ)

△輪島 来夏(わとう らいか)

 

 

 

○どうした?話したい事って

 

△…あのね、その…

 

○………俺さ、本当はずっと迷ってたんだ

 

△…えっ…?

 

○…昔から4人でここまで来て

  色々思い出出来たけどさ

  だけど……なんかこう…

  モヤモヤするって言うか…

 

△…どうゆう事?

 

○……本当は、ずっと来夏を気になってた

 

△…へ!?う…そ…?

 

○嘘じゃない…!

  知らない間に来夏を目で追いかけてて

  いつの間にかそんな気持ちになってた

  でも来夏は…いつも俺達から少し距離を開けてる

 

△……そう…だね

  うん……。私もね

  修二の事…ずっと好きだった

 

○……っ!

 

△けど……

  私じゃダメだってどこか逃げ腰で…

  最初から諦めてた

 

○そうだったのか…

 

△……私…馬鹿だね

  ずっと我慢してれば終わるものだと思ってた

  でも、どんどん辛くなってく一方……

  それだけきっと…修二を好きになってる

 

○…来夏

 

△許されないとは思ってる

  ダメなことだって…

  でも、このままなのも嫌

 

○………。

 

△私、修二のこと…

  ずっと好きでした

 

○………ありがとう

  ごめんな……

 

△………うん

  分かってる。

  ちゃんと……分かってるから…

 

○来夏…

 

△…ごめん…

  我慢しようって…思ってたのに……

 

○もっと素直になれば良かったな

  怖がって怯えて

  後悔して…俺達バカだわ…

 

△ホントだよ…(笑)

 

○…次もまた

  俺達笑って集まれるか?

 

△……集まろ?

  皆でまた、花火見よ

 

○そうだな

  一緒に…またここへ

 

 

 

 

△今までの自分の辿ってきた選択肢は

  後悔ばかりだった

  本当にこれで良いのかなって考えてた

  それでも最後の選択は

  自分にとってやっぱり

  間違ってないと思いたい

 

△素直に自分の気持ちを伝える

  難しいし、報われなくても

  私にとってきっと…

  大きな成長なんだ

 

△これが私の

  最後の夏祭り